危険な彼と危ない初恋





だけど、こんな気持ちを持ったまま沙良と一緒にいれる訳なんてなくて。



「沙良。ちょっと外で用事を思いだしちゃった。出掛けてくるけど、遅くなっても心配しないでね?」


私が、今できる精一杯の笑顔で沙良に言った。


ごめんね。



ホントにごめんね、沙良。



素直に慰めてあげることも。


気のきいた言葉もかけてあげられなくて。



きっと沙良、私のこと変に思ってるよね?



だけど、もうちょっと待っててね?

あと少しだけ、少しだけだけでいいから私に、気持ちを整理させる時間をちょうだい?



それで、次は笑って話そうね。



ごめんね。


ごめんね、沙良・・・・・・


本当に自分勝手で――――・・・・・・・









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