名無しのノート
「アホですか、自分で自分の人生終わりにする、 正真正銘の…バカ野郎ですっ!」
「…す、すみませんでした」

すると、この方はこう言いました。

「まあ、分かればいいんですけど、貴女、名前は?」
「大岡里沙と申します。さっきはありがとうございました」
「僕は、谷中淳一。…まあ基本的に屋上にいるから……自殺を止めたことも何度かね」

そういえば引っ掛かっていることがありました。

「…自殺を止められなかったことも、あるんですか?」

すると、谷中さんの…表情が消えました。

「まあね、もう二度と思い出したくもない」
「…す、すいませんでした」




なにか、深い事情があるらしいです。
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