推定両思い
「……聞いたの?」


アタシはただうなづいた。


「……秀一郎って言ってさ、幼なじみが居てね」


「……麻ちゃん、手を繋いでいい?」


アタシは無性に麻ちゃんと手を繋ぎたくなり、繋いで歩道橋を降りた。


麻ちゃんも嫌がらずに、「しょうがないなぁ…」って、笑って手を差し出してくれた。


「それで?」


「……それでね、秀一郎が突然付き合おうなんて言ってきたんだよ。そーゆー目で見た事なかったから複雑……」


「そうだったんだ?アタシなら付き合っちゃうなぁ♪」


「何で?そんなに簡単に決められるの?」


……だって……。


「……だって、麻ちゃんの大切な人でしょう?」


「……大切な……人?」


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