カメラとぼくと…
→ぼくの話をしよう。
ぼくは何も感じない障害者だ。目以外はどこも機能していない。何も聞こえず、触っても何も感じない。食べても味はしない。痛みさえ感じない。どれも使い物にはならず、まるで壊れたおもちゃのようだ。もちろん動けるのだが。
気づいた時にはここにいて、当たり前かのように生活してきた。退屈だが、実は好奇心、つまり想像力で満ちている。周囲をよく見渡せば何かあるかもしれないと思ったが、あいにく何もなかった。