人貸し屋

★零 弐

★レイside



「主様ー!

 何であんな奴屋敷に入れたんだよー」



昼が着物の裾を引っ張りながら言う

夜も後ろから歩いてきた



「・・・一応、客ですから。

 それに私たちに危害は

 加えないようですし

 人間なら、私たちに逢わず

 迷子になってしまうでしょう」



小さく微笑んで

昼に言う



案の定、さっきの男

朝陽はついてきてはなかった



「・・・お前がアイツをいれたのは

 《アイツ》に似ているからか?」



夜が、私に真剣に聞いてくる

それはあの時のことを思い出す

重要な一言だった



「・・・そういう意味ではありません

 お客様だからですよ」



そう言ったけど、

夜は気に入らないみたいで・・・



1人で縁側から外に出てしまった



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