人貸し屋

★零 弐

★レイside



「行ってしまいましたね」



「主様~!

 さっきの人、全然欲の匂いが

 しなかったよ!」



白い服を着た

中学生くらいの男の子が

私に話しかけてくる



「・・・昼、もう少し静かにしてなさい

 わかってますよ。それくらい」



白い戌だった昼が

今は人間になっている



「主様~

 夜、いつになったら

 帰ってくるかなぁ?」



「夜は自由気ままですからね

 ・・・それと、主様と言わないと

 言ったはずですが?」



主様など、堅苦しい呼び方は

私には似合わない



「だってぇ・・・

 僕にとっては主様だもん」



そう言ってすり寄ってくる昼

私は小さくため息をして頭を

撫でてあげた


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