人貸し屋



そう言うと、大樹は困った顔で

私を見た



「それは・・・できない」



「じゃあ、この瓶は返さない!」



「それはダメだよ!

 酷いことされるから」



「だって・・・

 大樹いないと楽しくないもん」



「それでも俺は・・・

 人貸し屋のモノだから」



嫌だ・・・

もう、一人ぼっちはイヤ



「・・・私が返さなかったら

 大樹はずっと私といるもん」



「・・・そんなこと言う飛鳥、嫌いだ」



すねていると、聞きたくなかった言葉が

頭上から聞こえてきた



「・・・・・・え?」



「いじめられた、いじめられたって

 言ってたけど・・・

 飛鳥も友達作ろうとしたか?」



「・・・いじめられてたから」



つくれるわけ、ないもん



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