矢刺さる先に花開く
「ははうえー!」
重四郎が経子の胸に飛び込んできた。
経子は微笑んで重四郎の頭を撫でながら口を開いた。
「誠に…ご迷惑をお掛け致しました」
「左様なことは。今一度、ゆっくりお休みなさいませ」
優しく言うのは時子。
「義姉上様…もう、大丈夫ですか…?」
「はい。徳子殿は、ずっと子等を見ていてくれたとか。今聞きましたよ。ありがとうござりました」
「いえ…!」
(御義母上様……きっと、殿の支えとなれる妻となりまする)
この暫く後。
義妹・徳子が高倉帝に入内した。

