-spirit-スピリット-愛しい君へ-
そんな家の次期長の誠兄と、自分の姉が結婚すると聞いたときは、どれだけおどろいたことか。

というか、あの二人どうやって出会ったんだ?気になる、けど、いつ聞いても姉はお互いひと目ぼれ♡とだけ言って、詳しいことは教えてくれないのだ。

ちなみに誠兄と姉は、わたしが物心つくまえから知り合っていた。

だから子供のころは、誠兄がまさか金持ちなんて知らなかった。

「あのね、愛歌、今まで1度も襲われたことがないからといって、安心できるわけではないの、特に愛歌は私より霊力が強いのだから・・・。」

こういうときだけ、いつも姉は大人の顔をする。

私に危機がせまりそうなときだけ、

「愛歌?わかってくれる?」

姉が大人の表情になった時は、もはや私への頼みとかではなく、これは絶対に守らなくちゃいけない約束、みたいなもの。

だからわたしはしぶしぶ、

「分かった。」

と返事をする、すると姉は大人の表情から普段のかわいらしい表情に戻る。

「わかったならよろしい!さあ、もう4時だから、家に帰ったほうがいいわよ!もうすぐ妖が活発になるから、」

そう言って姉は私に鞄をもたせて立たせる。

それからドアを開けて、二人で保健室の廊下にでる。

「いい?学校から出るときは必ず九字をきってね!それから、家に着いたら、ちゃんと結界を張ること!」

「分かっている。いつもやっていることだ。じゃぁ、わたしは帰る。」

「ええ!気を付けて!」

そう言って姉は私を見送った。
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