新撰組は恋の香り―後編―

平助くんは二日酔い気味の土方さんと
屯所へ帰っていった。

どんだけ弱いのよ、土方さんは。

ん?てか、みんなは??
隣の部屋でしたよね?!

「空ちゃん、お顔真っ赤やけどどうしたん?」

「お鈴ちゃんっ!!何でもないよ?」

ふーんとお鈴ちゃんの怪しむ表情が突き刺さる。

「あのさ!新選組のみなさんっていつお帰りに?」

「あぁ、それなら早いうちに帰りましたよ?なんか、左之助はん?が“土方さんと平助はそのままにしといてくれ。平助が帰るときに土方さんをもたせといてくれねぇか。”って言ってはりましたなぁ。」

原田さんの真似をしながら楽しそうに話す
お鈴ちゃん。

あの、私は楽しくないのですが。



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