死にたがりの魔法使いくんと死神ちゃん Ⅱ



メイドの彼女の話によると、始めは、リーダが単身、魔法使いを訪ねて来たそうだ。

しかし、魔法使いは城に居らず、それを伝えると、どうしても会いたいと言われ、使用人たちは困り果てた。


そんな時、どこからか話を聞き付けたキングがやって来た。
知らない仲でもないからと、リーダを城に招き入れるよう、使用人たちに伝えた。

それだけ伝えたキングは、その場を立ち去ろうとしたのだったが、突如リーダがキングにも話があると言い出した。

了承したキングは、リーダと共に応接室へと向かった。


メイドの彼女は、一旦、離れていたらしいのだが、給仕のために応接室に向かっている途中、部屋の中から突然爆発音が聞こえてきた。


外に控えていた兵士と護衛役と共に、急いで部屋の中へ入ってみると……

煙が部屋中に立ち込める中、倒れたリーダと、その傍に立っている魔法使いを見付けた。


徐々に煙が消えていき、部屋の中を見渡すと、キングの護衛2人と、いなかったはずの謎のエルフとドワーフが数人倒れていた。


兵士と護衛が、何が起きたのか魔法使いから事情を聞こうとしたのだが、魔法使いは、彼らに倒れた人を城の外へと連れ出すよう命令し、直ぐに城中の者に避難するよう命を出した。

1人の兵士が伝令に走り、駆け付けた数人の兵士が倒れた人を運び出して行く。

メイドの彼女は、リーダの傍にいるよう魔法使いに頼まれたらしい。


キングがいないことに気付いた護衛役の1人がキングは何処かと、魔法使いに訊ねたが、彼は何も言わず、突如部屋から飛び出し、どこかへ行ってしまったそうだ。



そして運ばれるリーダに付き添い、今に至るというのだ。



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