恋……シヨ?ー小沢尚人編ー
「…心花ちゃん」



「忍先輩…っ」



ポンと肩に置かれた忍先輩の手に、私は顔を上げて見た。



「大丈夫。今日の私は、心花ちゃんの恋のキューピットだものね」



ピンク色に包まれた忍先輩の向こうには、出し物の準備で用意されたチョコレートプレートが並んでいる。




…うん、そうだった。

今日、学祭に開放されるチャペルの伝説を信じて、私はこのチョコレートで想いを伝えるの。




「…頑張ります!
ありがとうございます、忍先輩!」



「ん、そうこなくっちゃね!」




落ち込みかけた気持ちに、私はグッと気合いを入れ直した。



私のあの人への気持ちは、間違いないもん!













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