恋……シヨ?ー小沢尚人編ー
「今日は君たち諸君に、我が真々泉高校に伝わる素晴らしい伝説を教えてあげようと思い、この僕がわざわざ忙しい所を来てあげたよ」



な 何だか世良先生とはまた違ったマイペース振りが伺える大沢輝良に、まわりの生徒たちがどよめいた。


モデルさんをやってるわけだから容姿もキレイな男の人だけど、でも自信過剰な感じはまるでナルシストなんだろうなと思わせるもんね。



「校内どこかにあるクロスの前で結ばれた2人には、女神の祝福が与えられるだろう。
男子に女子たちよ、せいぜい探し回って女神の祝福を得るがいいさ」




………………………。



そう言って気高く笑いながらステージから降りていった大沢輝良に、生徒たちはみな顔を見合わせていた。


大沢輝良さん、その態度と説明じゃあみんなわかりませんよぉっ







「…兄貴の奴、相変わらず不器用なんだから」



「わわっ
世良先生っ!?」



いつの間に来ていたのか、生徒たちに紛れて世良が私の側に立っていて、そうぼやいたのだ。




< 125 / 157 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop