恋……シヨ?ー小沢尚人編ー
もう一度教室の方に戻ろうと、校庭を走っている時だった。



(あ――――…!)



普段は鍵も閉まっている、うちのママ高のチャペルのドアが開いているのが見えた。




――『うちの校内にチャペルがあるだろ?
その中央にある十字架の前で、好きな男に告白してごらん』


――『校内どこかにあるクロスの前で結ばれた2人には、女神の祝福が与えられるだろう。
男子に女子たちよ、せいぜい探し回って女神の祝福を得るがいいさ』



女神さまの祝福が得られるという、ママ高のチャペル!


早く、早く小沢先輩を呼んでこれを渡したいのに、小沢先輩がいなきゃ何にも出来ないよぉ!!









「ねぇ、サッカー部の小沢先輩見た?」



「えー?あたしも探してんのに見つからないのーっ」



――――!!



不安に押しつぶされそうになってる私の横を、そんな会話をする女子生徒が通り過ぎた。




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