恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
すっごくすっごく申し訳ないけど…!これで試合に行かなかったら二人に何て言われるか…!!


本当にゴメンね、と頭を下げると武藤くんの落胆した声が響く。



「そうですか…サッカーの試合に…」


「うん…、でもその次の日曜日だったら大丈夫だよ?」



罪悪感にかられてそう言ったものの、武藤くんはそれにはっきりとした答えは出さずに寂しそうに笑うだけ。



「…じゃあ、またの機会に。

遅くなっちゃってすみません。送りますよ」


「あ…うん、ありがと…」




それからは静かな沈黙が漂う中、私の家の近くまで二人で歩いた。

雨も上がって、私達の間の距離はまた元通り。



武藤くん、すごく元気なくしちゃったみたいだけど…私が断ったせい?

まさかそんなにショックだったなんて。


本当に悪いことしちゃったな……。








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