恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
「あれ、武藤くんのために作ったのに…!」



そりゃ食べてみろって言ったのは私だけど…。

思わずそう言うと、武藤くんはクスッと笑った。



「あとで僕も貰いますよ。
ありがとうございます、先輩……僕のために」



ゔ……そう強調されると恥ずかしい。


赤いだろう顔を俯いて隠していると、武藤くんが「……あの」と言ったので少し顔を上げる。



「今度の日曜日、一緒にどこか出掛けませんか?」


「──えっ…!?」



それって……デート!?

めちゃくちゃ嬉しい!!
武藤くんと二人で出掛けたことなんてないし!


……でも。



「あ……ごめん!日曜日はサッカーの試合の応援に行かなきゃいけなくて…」


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