恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
「忍先輩…!」


「ラテアートの練習してたのね。さすが上達が早いわけだわ」



ふわりと花のように可憐に笑う先輩を見ると、私の心まであったかくなる。



「あなた達は本当に頑張り屋さんね~」



部長会に行っていた先輩がプリント類を机に置きながら言う。


……ん?『あなた達』って?


私の疑問に思う視線に気付いたのか、先輩は「あぁ」と言って笑った。



「さっき教室の前を通ったらまだ純ちゃんも残ってたのよ。
いつになく真面目な顔で何かやってたから、あのコも頑張ってるんだなと思ってね」


「そうなんですか…!」



赤坂くんもこんな時間まで?

今日はクラスの出し物の準備はないはずだし、何やってるんだろ…。


< 77 / 153 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop