恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
なんだかとってもロマンチックな話に目を輝かせていると、先生は「いいキッカケだろ」と得意げな顔をする。



「じゃあ…その鍵貸してくれるんですか!?」


「甘いな」



──え゙っ?


急に悪魔のような意地悪な笑みを浮かべる先生の一言に私は固まる。



「誰もやるとは言ってない。お前はきっかけになる話を俺に聞きたかっただけだろう?」


「そ、そんなぁ…!」


「これは代々受け継がれる大切な鍵なんだぞ、万が一無くされたら困る。誰かさんはおっちょこちょいだしな」



先生は手を伸ばす私から鍵を遠ざけて、ついにはまた箱の中にしまってしまった。


うぅ…確かにおっちょこちょいだけど~~!


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