溺愛カンケイ!

痛い、痛いよ…。
ぶつけた身体も痛いけど、何より心が痛い。

どうして私が…何もしてないのに。
視界がぼやけてくる。

女子社員の理不尽な怒りに触れ身体がガタガタと震える。

怖い、怖いよ。

「ホントいい気味~」

「ちょっと若いからって調子に乗りすぎ~」

「あんた、これに懲りたら課長や主任に近付くんじゃないよ」


急に前髪を掴まれた瞬間、


「お前ら、そこで何してる!」


「「「えっ」」」

女子社員は驚きの声をあげ一瞬にして顔色が変わった。

ハッと顔を上げると、通路には鋭い顔の…怒りに満ちた表情の河野課長がいた。
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