溺愛カンケイ!

「ちょっと~坂口くんそれはヒドいんじゃないの?」

クスクス笑いながら言う木村さん。酷いとか全く思っていない口振りで。


「だってあいつ顔はまあまあだけど喋るとうるさいし何かウザいんだよな」


私が…ウザイ?


「はぁ~?お前マジでサイテーなヤツだな~。ウザイって」

「いいんだよ、ホントの事なんだから仕方ねぇだろ」

俺、嘘つけないからと言う坂口くん。


「確かに花音はテンション高いしうるさいけどさぁ、そこまで言うとちょっと可哀想になってくるわ~」

「あいつさぁ、人形みたいに黙っとけばいいのにな。喋るとうるさいあいつは無理」

「アハハッ、ホントひでぇヤツだな、坂口は」

「ホント言い過ぎ~。でもウケる。花音は黙ってれば人形みたいで可愛いのにね」

「あ~、明日も話しかけられるかと思うと憂鬱。マジでウザイよ、小林は」


止まることのない会話。

私ってウザかったの?みんなにあんな風に思われていたなんてショックだった。

足に力が入らずその場にしゃがみ込んだ。
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