溺愛カンケイ!
花音が横断歩道を渡ろうとした時に信号無視したバイクが花音に向かって突っ込んできた。
そのバイク、今すぐ止まれよ。
止まってくれ。
俺の願いも虚しく
キキィー、ガシャン―――。
「花音っ」
大声で叫んだ。
目の前でバイクに跳ねられた花音…。
嘘だろ…何でこんな事に…。
呆然としてしばらくその場から動けなかった。
周りの人達やバイクの運転手が救急車だ警察だと電話をしていた。
ハッとして人混みをかき分け花音に駆け寄った。
身体中が擦り傷まみれ、額から血が流れてた。
思わず花音の胸に耳を当てて心音を確認した。
よかった、動いてる…。