溺愛カンケイ!

田中主任はあれから毎日お見舞いに来てくれた。
必ず花やプリンなど私の好きそうな食べ物を手に。


会社での出来事とかいろんな楽しい話をしてくれる。
話題が豊富で主任は女心がよく分かってるしツボを心得てる。
会話をしても飽きさせないテクニックには脱帽だ。

その主任の告白は宙に浮いたまま…。
特に何かを言ってくる訳でもなく、いつも普通に接してくれてる。


このまま主任の気持ちに甘えてはいけない。
ハッキリさせないと。


でもその前に拓也さんと話をしなくては…。
本当の事が知りたい、けど怖い。

向き合うって決めたのにまだ決心がつかない弱い私。

考え事ばかりしてるせいか、急に眠気が襲い私は静かに瞼を閉じた。



ん?誰かが私の頭を撫でている…。
これは夢?


大きくて優しい手のぬくもりを感じる。

誰なの?もしかして拓也さん?
眠くて瞼が動かない。
そのまま撫でるのを止めないで…。

深い深い眠りの中で、ふわふわと幸せな気持ちに浸っていた。
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