溺愛カンケイ!

不意に肩を叩かれ振り向くと田中主任が立てっていた。

「花音ちゃん大丈夫?身体辛くない?」

心配そうな表情で私を見る。

田中主任はあの怪我から何かと気に掛けてくれるようになった。
それはもう母親か?ってぐらい私の身体の事を心配してくれる。


「大丈夫ですよ」

「そう?ならいいけど。でも花音ちゃんてあまりミスしないのに珍しいね。何か手伝おうか?」

パソコン画面を覗き込んでくる。

「いえ、一人で出来ますから。ありがとうございます」

手伝ってもらうほどではないし。
それに主任だって自分の仕事があるはず…なんて思っていたら

「小林っ、出来たのか?」

突然の課長の声。


「あっ…すみません。まだ出来てません。今すぐやります」

「無駄口ばかり叩いてないで早くしろよ」

「……はい」


はぁ…、怒られてしまった。

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