溺愛カンケイ!
戸惑いつつ部長に聞き返した。

「私が営業に…ですか?」

「そうだ、営業と言っても営業事務だから。今、営業事務をやってる子が今月で寿退社するんだよ。それで君に異動の話がきたんだ」


正式に辞令は出ると思うが、と。


「そうなんですか…分かりました」

なんて言いながらホントは分かる訳ないよ。
泣きそうなんだけど。


「引き継ぎとかあるから悪いんだけど明日から営業の方へ行って欲しいんだ。総務の仕事は気にしなくていい。詳しくは営業部長から聞く様になっているから。じゃ、よろしく頼んだよ」


部長は私の肩をポンと叩いた。

営業に異動って…やっと総務の仕事にも慣れてきたのにまた最初からなんて溜息しか出ない。
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