溺愛カンケイ!
密室トラブル


足取り重く課長の席に向かう。


「河野課長、お疲れ様です。あの…今日から課長のサポートをさせてもらう事になりました。足手まといにならない様に頑張るのでよろしくお願いします」


ペコリとお辞儀をする。緊張して顔を見て話せない。


「あぁ、よろしく」


書類を見ていた課長はチラリと視線を私に向けて一言。


「あの、何かする事がありますか?」


「あぁ、資料室に行ってコレに使うファイルを探してきて。場所は分かるか?」


課長は手に持ってる資料を指差す。


「はい、分かります。探してきます」


クルリと向きを変え営業フロアを出た。

はぁ、緊張した。こんな調子でやっていけるのか不安になる。


――…カチャ、


資料室のドアを開けた。

 
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