君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
その後蓮とは空斗の話をたくさんした。




どんな、悲しい事でも、蓮は笑顔であたしに話してくれた。




「じゃ、俺、帰るなー」




「えっ?空斗に会って帰らないの?」




「ははっ。琴音が爆睡している間に会ってきたよ!笑」



…引きずるなー…



「そーですか!…ありがと。今日は、久々に笑った気がする。」




蓮の笑顔が優しくなった。




「…よかった。俺、そのために今日は話に来たから。」




…?




もしかして、あたしを元気づけるために来てくれたの?





蓮も、苦しんでいるだろうに…。





「本当に、ありがと!」




「おぅ!じゃなー」





蓮は後ろ向きに手を振ってあたしの病室を出て行った。




あたしなんて、空斗の事で精いっぱいだったのに…




蓮は第三者の事まで考えてくれていたんだね…。




ありがと、蓮。
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