君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~

叶わなかった想い

空斗が死んで4日後。



移植手術をした痛みは少しおさまり、今では普通に歩けるぐらいまでになった。




そして大きな変化はあたしの頭に響いてくる気がする声。




優しくて温かくて聞き覚えのある声。




空斗の声。



なんだか心臓がすっっごくドキドキする。



空斗はあたしに会うたびこんなにも心臓がバクバク音を立てていたのだろうか。



今日の朝も“おはよう”ッて。



本当にあたしの妄想なだけかもしれない。



だけど、そんなことだけでも、あたし達は繋がっていると感じれてすっごく嬉しく思った。



――――――――――――――



――ピロリン♪…



ん?ケータイ?



蓮からだ。



『体調どう?落ち着いた?



今日、どーしても琴音に会いたいんだけど…



いまから行ってもOK?』



…どーしても会いたい用事…?



なんだろ?



『体はだいぶ楽になったよ!



今日、超暇だから、来て来てっ(*^_^*)



待ってまーっす!!』



んー、送信っと♪



蓮、いつ来るのかな?



< 223 / 234 >

この作品をシェア

pagetop