何度でも何度でも…
「ふーん、さすが海斗君だね。大人だわー」

姉が感心したようにつぶやいてキウイ味のチューハイをすする

「だからそんなあいつは大人じゃないって」

何度言ったらわかるかなー

しるふは姉を横目でにらむ

どうも姉の中の海斗株は高い

しるふに言わせれば高すぎる

「しるふは?」

「何が?」

「しるふはさ、どんなことで海斗君に対して怒るのかと思って。あんたなんだかんだ言いながら女心のわからないとこも好きでしょ。だからあんたが海斗君に対してもういや!とか大っ嫌い!って言うときはどんな時なのかなーって」

「んー、結構海斗にはぶつぶつ言ってるからなー」

別に海斗が女心をわからないからって気にしない

それは今に始まったことじゃないし、だからってないがしろにされてるわけじゃないから

記念日に交代交替で何かを企画して祝おうというしるふの提案にしっかり答えてくれてるし

海斗からのプレゼントは何気にセンスがいい

甘えさせてもらってるっていう自覚は、ある

それを周りに言われるといやだけど

自分ではしっかりわかっていたりする
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