ハーフな危ないプリンセス
「こちらもいかがですか?」





レベルはシンプルなドレスを勧める。





「動きやすそうね!」
興味がそれてほっとする伯爵。





レベルは他にたくさんの衣装?おそらくは姫が頼んだものにドレスを何着も広げた。





藍色に薔薇と金の小さな星のドレスを試着させる。





「これはどうですか?星の夜はビロードのように美しい…。」





「レベル?」





俯いたので問いかける。




「そちらも素敵だ。」





眼鏡を外して拭いている。
「なんでもありません…。ただ…。」





「?」





「こんなに着て頂き光栄です。」





「ありがとう。いつもレベルのは着心地もいいし…。ねぇ!またお願いがあるの。」




胸に手を添えて、
「何なりと。」





花のようにフワリと笑っていた。
「絶対優勝してね!」






星のように…。眩しくてレベルは頷きながら膝まづいて手の甲にキスを落とす…。





姫は嬉しそうににっこりと笑っていた。






「さぁ、準備万端にしなくっちゃ!」





「はい。」






「伯爵がうるさいからね~。」





「何かおっしゃいました?」





フサフサ耳が動いていた。





「まるでレーダーだわ、もう…。」





「姫!」






「大丈夫!ルゼお願い。」





ルゼに手を引かれて湯あみに出かける。






「まったく変わらないのだから…。困ったものだ。」





「伯爵様も姫様には弱いのですね。」





「幼少から成長を見守って来た。まるで娘のようだと回りからは言われるがな。」





「私は単なる幼なじみに過ぎない。ただの針師です。」





伯爵が言葉を紡ぐ前にレベルは自ら言葉にした。





魔法の国の姫はそれを知らないの知っているのか…。





湯あみでルゼと遊んでいた。





「人魚の国はこんな感じかなぁ。」




呪文を唱えて、
魔法で泡を作り出す。






「姫様そろそろあがらないとのぼせてしまいますよ。」





髪の色を変えたり伸ばしたりしていたが…。





「はーい!」





何故かルゼの言うことには素直な姫。






「姫。伯爵が心配してますよ。」





頬を膨らませ
「わかってるわ。」






じゃれていただけ…。


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