シークレット ハニー~101号室の恋事情~
「業務時間内に告白なんて、エリートコースだからって何でも許されると思わない方がいいんじゃない。
今度そんな事言ってきたら上に報告するから」
「別にセクハラ発言したわけでもねーのに何を報告するんだよ」
そう笑った野田が、「ああ」と思い出したように言う。
「セクハラで思い出した。
おまえの不感症、今の俺だったら治してやれると思うんだけど」
頭がクラクラするのは怒りのせいだな、きっと。
今血圧計ったら、きっと相当なストレスが原因の高血圧だ。
医者に会社をやめろって言われる自信がある。
はー、と少しでも気持ちと血圧を落ち着かせるために大きく息を吐いてから、これ以上イライラするのは身体によくないと、野田を見ずに口を開く。
「悪いけど、私今付き合ってる人いるから」
「へー。でも俺そういうのあんまり気にしないし」
「……は?」