シークレット ハニー~101号室の恋事情~


ダメだ。
五十嵐さんからは、公言したいって強いオーラががんがん伝わってくる。
昨日野田に正々堂々と宣言した事がよほど気持ちよかったらしい。

今まで芸能界なんて場所にいたせいで、色々自分の気持ちを言えずにきたから、今回みたいにみんなの前で宣言できるのが嬉しいと思う気持ちは少しは分かるけど……。

まぁでも、五十嵐さんや部長の言う事が分からないわけじゃないのも事実だ。

騒がれるのは最初だけだろうし、下手に噂だけで広がるよりも、きちんと言っておいた方が周りも受け入れやすいかもしれないし……。
何より、五十嵐さんと私の関係は事実なのだから。

五十嵐さんと私の関係を認めてもらえるかどうかは置いておいて。


「葉月はどうしたい?」


考え込んでいたけど、そう聞かれて顔を上げる。
五十嵐さんは柔らかく微笑んで私を見つめていた。



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