シークレット ハニー~101号室の恋事情~
当たり前だろって顔で微笑まれて、思わず言葉を失った。
「それに、どんな思いだとしても、野田の事がいつまでも葉月の頭の中にあるのは面白くないし。
関係を公にすれば野田ももう葉月には手を出さないだろうし、そうすれば葉月の中から野田の事も消えるから」
「そんな事のためにわざわざ……?」
「万が一の事があったら嫌だしね。
葉月に対していろいろ画策を巡らせていたところを見ると、そこまで頭の悪いヤツじゃないみたいだし、俺との付き合いが公になった葉月に手を出すような事はしないだろ」
――野田の事を考えれば早い方がいいのかもしれないし。
そう考えたのが数分前なだけに、呆れながらも何も言えずに苦笑いをこぼす。
「野田の事は、私もそう思います。
割り込むような事をすれば周りからの自分の評価が落ちるって分かってるでしょうから」
「昨日、あんな派手に葉月を目の前で奪われた上、今日の交際宣言なんて聞かされれば敗北感で近づかなくなるだろうしね」