シークレット ハニー~101号室の恋事情~


「私も音楽詳しいわけじゃないから、うまさとかは分からないけど、人気あるよ。
ビジュアルもいいからっていうのが大きいかもしれないけど」
「あ、でも確かに美形でした」
「美形でしたってそんな呑気に。
普通の女子だったら大興奮だからね」
「……私も普通の女子ですけど」
「普通の女子は芸能ニュースがうるさいから、なんて理由でニュースはNHKしか見ないなんて事しないから」
「だって、どうでもいいじゃないですか。芸能界の中で誰と誰が付き合ってようと。
それを言うなら、福島さんの芸能ネタの詳しさも普通の女子レベルじゃないと思いますけど」
「まぁ、それはね。みんなが知らないような事まで知ってたくて調べてるんだから、その辺の女子と同じにされちゃ困るけど」


ふふんって鼻高々に言う福島さんに笑ってから、運ばれてきた料理に箸をつける。

グリーンサラダに、ミートドリアにエビマヨ。
それから揚げ出し豆腐と竜田揚げ。
好きなものを適当に頼んだから、なんかごちゃまぜな見た目だけど、それぞれおいしいから問題なし。

取り皿にサラダとエビマヨを乗っけたところで、視線に気づいて顔をあげた。




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