シークレット ハニー~101号室の恋事情~
「雨宮って、仕事熱心だよね。
そこまで熱入れてるなら、大学行ってから就職すればよかったのに……。
高卒だと、昇進って言ってもたかが知れてるって知ってるでしょ?」
「はい。でも昇進したいわけじゃないんです。
今の仕事で満足ですし。
ただ、プライベートに仕事の邪魔されるのが嫌なだけなんです」
「それって、過去に何かあったって事?」
図星をつかれて思わず黙ると、福島さんが続ける。
「過去にプライベートで傷ついてそれが仕事に響いちゃったから、もうそんな事したくないっていう風に聞こえたんだけど、違うの?」
「……福島さんだって知ってるじゃないですか。
元カレが社内にわざと噂流して……」
「うん。それは知ってるけど。
今の雰囲気はなんかもっと他にありそうだったから」
福島さんは先輩だけど、仕事していてもこうして食事していても、気を遣わなくてすむ人だ。
話していても楽しいし、一緒にいて気が楽。
気が合うって言葉が合っているのかもしれない。
けど、洞察力が鋭いせいで、たまに普通に会話していても取調べでも受けてる気分になるのがネックではあるけど。