青色キャンバス

05.雨と涙と君の手と




―6月半ば。
とうとう梅雨がやってきた。


―ザーッ


打ち付けるような雨があの日の記憶を鮮明に蘇らせる。



「…雨……………」


あの日、大切なものを失った。



雨なんか……
雨なんかずっと降らなければいいのに…



私の大嫌いな季節。



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