夏色

そっと教室をのぞくと―――

沢村がいた…

沢村は自分の席じゃなく
ずっと休んでいる林の席にいた

「沢村??」

「広瀬くん…!?」

「こんな時間にどうした…??」

「…」

沢村は泣いていた…

「なんかあった??」

「なんでもないよ」

沢村は笑って答えた

「そっか」

それがうそだとわかってたけど
俺はわからないふりをしたんだ

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