もうひとつの恋
カップを持ってソファーに移動すると、テーブルに置いてあったリモコンでテレビをつける。


画面の中では今時の女の子が、舌足らずなしゃべり方で、一生懸命天気予報を伝えようとしていた。


最近の子ってこんな感じなのか……


そう思ってしまってから、自分がおっさんみたいな発想をしていることに苦笑した。


たぶん、ここ何年もさとみさんや美咲さんと一緒にいたせいで、年上の分別ある女性といることに心地よさを感じていたからかもしれない。


きっと可愛いんだろうとは思いながら、俺の目には全く魅力的には映らなかった。


この年で……重症だな?


フッと笑いながら、さとみさんを思う。


彼女は見た目だけじゃなくて、内面もそれ以上に魅力的だ。


彼女に魅せられてから、俺は他の一切の女性に心を動かされたことがなかったことに気づく。


この気持ちが今日終わりを告げるとしたら……


俺の中に何が残るんだろう?


他の女性を見れるようになるんだろうか?


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