もうひとつの恋
俺の思い過ごしだといんだけどな……


俺は課長の様子を気にしながらも、追求するのは諦めて自分の仕事に戻った。


数時間後――


「あー、なんとか終わったぁ!」


そう言いながら、課長は大きく伸びをした。


結局、課長は昼飯も食べないまま仕事を片付け、なんとか今日中に終わらせたようだ。


急いで帰り支度をする課長に、もしかしたらこれからさっきのメールの相手と会うんじゃないかという疑惑が頭に浮かぶ。


それを確かめるように、俺は声をかけた。


「課長?

なんだか昼にメール読んでからおかしくないすか?
急に張り切り出したりして、これからなんかあるんですか?」


えっ?ととぼけた顔で、受け流そうとするのを俺は許さなかった。


「浮気じゃないでしょうね?
奥さんに言い付けちゃいますよ!」


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