Love Again【番外編集】

_ 亜希〜愛する気持ち〜

帰りの車内、私も拓海さんも、何も話さなかった。



みちるさんはもう2度と現れないって、言ってくれた。



けれど…



“私が教えたようにあなたを抱いているのかしら?”
“拓海はこの部屋に入るとまず、シャワーを浴びたわ。”
“部屋を暗くして私の胸を…”



拓海さんの初めての女性…みちるさんが拓海さんに色々…



「…うっ…気持ち悪い…」



急に吐き気をもよおした。想像したくないのに、みちるさんが話した拓海さんとの事が、忘れたくても頭の中から出ていってくれない。



車が停まった瞬間、急いで降りて外へ飛び出す。目に付いたのは公園のトイレ。
口を押さえたまま走って、駆け込む。



公衆トイレの汚臭がよりいっそう気持ち悪くさせて、わたしは何度もえずいた。



「…ふ…っく…」



止まってたはずの涙がまた零れ落ちる。



わかってるの。過去の事だって。私と付き合い始めてから、拓海さんは言ったとおり、やましい事はいっさいしていないんだって…



けれど、みちるさんにあんな生々しく話されたら、わかっていても辛くて…


こんなにも胸が苦しくて…
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