Love Again【番外編集】
『それに…左手…俺に見られたくなくて、ずっと隠してたんじゃないのか?』




「そ…んな…事ない…」




『…俺の事まだキライになってないから、だから隠してたんじゃないのか?』




ずっと膝の上に置いていた左手。
誠の言うことも少し当たってた。




誠には…結婚してるって知られたくなかったのかもしれない。




『幸せなら、会ってすぐにでも結婚したって言えたはずだろ?』




畳み掛けるように私を追い詰める誠。




「やめて…」




それ以上何も言わないで。私を惑わせるような事言わないで!




『やめないよ。奈緒、もう一度言う。俺は奈緒が好きだ。結婚してるって聞いても変わらない。…俺達やり直そう。』





そうして道の真ん中だというのに抱きしめて来た誠。




ダメだとわかっているのに…誠の言葉に強引さに、されるがままになってしまった。
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