ロストバージン·レクイエム
Tシャツを引っ張り上げられてお腹が露わになり、反射的に手で隠した。
彼はそれをどかせ、胸元にもキスしながらしきりに私の背中を探っている。
どうやらブラジャーのホックを外そうとしているらしい。
あんまり下着姿には興味ないのかな。せっかく用意したのにちょっと拍子抜け。
「あれ?」
「?」
「どうやって外すの?」
「!」
同じ場面、漫画で見た!!
小さな感動を覚えつつ「こう」と、彼の背中を摘まんで教える。
けどよく分からないようで、苦戦している。
「……自分で外してもらっていい?」
「えぇー、諦めるの?」
地味にショックを受けたけど、しょうがないから自分で外す。
「……!!」
軽い解放感を感じたと思ったら、次の一瞬でTシャツごと剥かれてしまった。
完全に悪あがきだけど身体を丸めて少しでも見えないようにする。
「見せてよ」
「……電気、消して」
あぁ、これもどこかで聞いたセリフだな、と笑ってしまったけれど、彼にその顔は見えていないだろう。
照明が消え、瞬時に視界が奪われた。