ロストバージン·レクイエム
痛かった。
声に出して痛いと言った。
痛みを逸らすために彼の肩を力の限り掴んだ。
「ゆっくりでいいよ」
彼は「ゆっくり」と言っても「今日はやめよう」とは言わなかった。
私も「やめて」と言わなかった。
今日しなかったら今度がいつになるか分からないからだ。
―今度なんてないんだよ
何年か前に観た映画のヒロインを思い出した。
それに何より、したくないという気持ちが1ミリもなかった。
ずっとしたかった。
その先を知りたいという好奇心に、完全に負けていた。