ロストバージン·レクイエム

川島君が壁にあるスイッチを切ると視界が真っ暗になった。

瞬間、感覚が鋭くなる。

近づく気配。

見えないのに、視線を感じる。

身体を丸め一層強くクッションを抱きしめる。

ソファーに体重がかかる。

背もたれを倒してベッド状にしている。

無防備な背中に神経が集中する。

後ろに彼がいる。

左腕に私の首を乗せた。

右手は私の頭をなでて首から肩をなぞる様に移動し、左脇腹辺りで止まった。



「おやすみなさいっ」

たまらなくなって切り出した。



「……おやすみなさい」

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