朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
……ず、ずるい?


柚は隠していたことや、女なのに稽古を受けることを叱られると思っていたので、暁の怒りの焦点がずれていることに気が付いた。


「余は日中、柚にどんなに会いたくても我慢していたのに。

余が真面目に仕事をしている中、三人は仲良く稽古をしていたのだろう?

なぜ余も入れてくれなかった。

ずるいではないか!」


 柚は身体から緊張が抜けていくのが分かった。


(暁は、仲間外れにされたことに怒っているのか……)


 子供のように地団太を踏んで悔しがる暁を見て、なんだか馬鹿らしくなってきた柚は、頭を隠すのをやめて立ち上がった。


「帝、我々は遊んでいたわけではありません」


「それでもずるい! 余も一緒に稽古をする!」


「子供かっ!」


柚は思わず突っ込みを入れた。


口には出せないが、稚夜と貴次も同じことを心の中で思っていた。
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