朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
「まあ柚様、どうしてそんなことをお思いになられたのですか?」
「私がいつも自分勝手で、暁の気持ちを無視していたから、暁は私に愛想を尽かしたのかもしれない。だから夜に来てくれなくなったんだ。私のことが嫌いになったから……」
「それは違います、柚様! 柚様は何も悪くありません!」
「でも……」
「いいえ、柚様。柚様は何も心配なさらなくていいのです。帝に柚様の元へ訪れるように掛け合ってみます」
「う~ん、そうだな。一回きちんと話し合った方がいいかもしれない。最近ゆっくり話す機会がなかったし。暁に時間を作ってもらって、来るように頼んでもらってもいいか?」
「ええ、もちろんですとも。わたくしに全てお任せくださいませ」
柚の手前、大見得を切った由良だったが、柚の部屋を出て一人になった途端、はてどうしようと思い悩んだ。
暁に柚の部屋に来てもらうことはたやすい。
しかし、部屋に来るだけでは駄目なのだ。柚は不安になっている。
不安になっている柚を安心させるには二人に一線を越えてもらわねばならない。
そのためには何としてでも帝にその気になってもらわなくてはいけない。
そのためには、今までのような生温いことでは駄目だ。
大きな荒療治が必要だと由良は考えた。
(やはり、あの薬を使うしかないわね。もしも発覚すればわたくしの命も危ういけれど、柚様の為ですもの。どんな危険なことでも、やり遂げてみせますわ!)
「私がいつも自分勝手で、暁の気持ちを無視していたから、暁は私に愛想を尽かしたのかもしれない。だから夜に来てくれなくなったんだ。私のことが嫌いになったから……」
「それは違います、柚様! 柚様は何も悪くありません!」
「でも……」
「いいえ、柚様。柚様は何も心配なさらなくていいのです。帝に柚様の元へ訪れるように掛け合ってみます」
「う~ん、そうだな。一回きちんと話し合った方がいいかもしれない。最近ゆっくり話す機会がなかったし。暁に時間を作ってもらって、来るように頼んでもらってもいいか?」
「ええ、もちろんですとも。わたくしに全てお任せくださいませ」
柚の手前、大見得を切った由良だったが、柚の部屋を出て一人になった途端、はてどうしようと思い悩んだ。
暁に柚の部屋に来てもらうことはたやすい。
しかし、部屋に来るだけでは駄目なのだ。柚は不安になっている。
不安になっている柚を安心させるには二人に一線を越えてもらわねばならない。
そのためには何としてでも帝にその気になってもらわなくてはいけない。
そのためには、今までのような生温いことでは駄目だ。
大きな荒療治が必要だと由良は考えた。
(やはり、あの薬を使うしかないわね。もしも発覚すればわたくしの命も危ういけれど、柚様の為ですもの。どんな危険なことでも、やり遂げてみせますわ!)