恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*


長いキスの後、ようやく先輩が離れる。

ゆっくりと距離ができて、先輩の表情がぼんやりと見えてくる。


今のキスのせいで、こっちはホントに腰抜け状態で、顔なんか絶対に真っ赤なのに。

先輩はの顔は冷静そのもので。


だけど……、気のせいか、熱を持ってるように見える瞳で見つめられて、目を逸らした。


そして、先輩のYシャツを掴んだまま聞く。


「なんで、こんなキス……、っていうか、山岸の事、どうして?」


キスする前に先輩が『偽物の彼氏』とか言ってたから、どうしてそれを知ってるのかを知りたかったんだけど……。

混乱してるせいで、うまく言葉が繋がらない。


でも先輩はあたしのめちゃくちゃな言葉をちゃんと理解してくれたみたいで。

あたしを見つめながら、微笑んで答えてくれる。




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