紫水晶の森のメイミールアン
――時は流れ、6歳の小さなメイミールアンが朽ち果てた石の家の前に置き去りにされてから10年……。
16歳のもう立派な大人とも呼べる女性に成長してから、初めて王宮殿から尋ねてきた内侍内官。その上官に一つだけ望む者は『廃妃です』と申し出て、暫くの間沈黙が続いた。
その上官は、目元だけ出すように口元を隠すように被っていたスカーフをハラリと外すと、意外な言葉を発した。
「その紫の瞳は……。まさか貴女はアリッサ・ロブラリア?」
「え?」と思って、繁々と見た上官の顏。とても澄んだ美しい金色の瞳をしていた。
「リウス様?」
《第1章 第5話に続く》
16歳のもう立派な大人とも呼べる女性に成長してから、初めて王宮殿から尋ねてきた内侍内官。その上官に一つだけ望む者は『廃妃です』と申し出て、暫くの間沈黙が続いた。
その上官は、目元だけ出すように口元を隠すように被っていたスカーフをハラリと外すと、意外な言葉を発した。
「その紫の瞳は……。まさか貴女はアリッサ・ロブラリア?」
「え?」と思って、繁々と見た上官の顏。とても澄んだ美しい金色の瞳をしていた。
「リウス様?」
《第1章 第5話に続く》