魔法都市

「えぇ」

その条件とは、奏が朱理を保護してMEEO専属の情報屋として働く代わりに父親を見つけて保護して匿うというものだ

はたから見たら大惨事な事件を犯した両親の娘を仲間にするなど言語道断な話だ

朱理自身も父親もその事件の関係者となれば奏の責任も重大だ

「……というワケ。朱理も被害者の一人なんだもの。それにあたしはあの女を許すつもりないわ」

「奏…」

奏の怒りに満ちたその声はこの場にいる全員にひしひしと伝わるのが分かる
異能者実験は決してやってはいけない実験

それを止めるには一人でも多くの仲間が必要なのだ

それは奏の自身のためであり、この魔法都市全体のためなのだ

「この話はおしまい。詳しいことはヤツらを捕まえればいいのよ」

そう言って奏は部屋を出てどこかへ向かう
取り残されたメンバーは朱理やマナ、洸たちからのちに全て聞かされることになるのだった

そして奏は建物の最上階へ行き見張りをしていま警備隊に名乗り入っていく

その後数分出て来なかった


fin.
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