ねぇ、好き。上
告白
「あたしは…凛が好きなのっ…好きなの…好きなのにぃ…ずっと、好きなのに…」
ついに、言ってしまった…。
「そんなこと言っても、無駄よ!凛くんは私の彼氏なんだから!」
ばか…
「…いらない子なのね…やっぱり…そうなのね?そうなんでしょ?」
「桃、何言って…」
と、凛。
「あたしは、誰にも必要とされていないんだから。あたしなんか、こんな世界に生まれてくるんじゃなかった…」
「…そんなことないっ!」
扉をバンッと開けて入ってきたのは…
幹也くん…。
「…」
何よ…
今更…。
「そんなことない。さっき、嫌いって言って悪かった。本当は、好きなんだ」
「嘘よぉ…!」
と、あたしはつい叫んでしまった。
だけど、もう気にしてはいられない。
「本当だ!俺、悲しかったんだ。岩佐は、凛のことが好きなことが。許せなかったんだ。だから、ついあんなこと言ったけどさ…好きなんだ!
そんなこと、言うなよ…必要なんだよ…」