星に願っても…。




「ほら、リナ。行くぞ。」





「うん。」





俺は、今まで住んでいた部屋を出て、リナはリナで大野と住んでいた部屋を出て、新しい家に今日、引っ越す。








「さよーなら。」






「えぇ?なに言ってんの?」





リナは自分の部屋の前でお辞儀をしてさよーならなんて言っちゃって…。




なんか笑える。






「えぇ?だってさ、結構長くいたからね?あいさつは大事でしょ?」






リナも笑ってた。







「はいはい。ほら。行くぞ。」





俺はリナにむかって手を出した。






「はーい。」





その手をリナは迷うことなく掴んだ。







俺らは新しい道を行く。
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